間取図を見れば、こんなことがわかる
部屋探しをするとき、どんな部屋なのか想像するのに、最も役立つのが間取図です。チラシなどで誰もが一度は目にしたことがあるでしょうが、自分でそこから情報を読み取ろうとしても、慣れないと戸惑うこともあるのでは。
あくまで部屋を縮尺した平面図ですので、細かい点や部屋の雰囲気など、間取図だけでは把握しきれないところも多くありますが、きちんと読み込むことで、数ある部屋の中から自分に合うものかどうかを振り分けることができます。
一人暮らし向けに多くある1Kタイプの部屋を例に挙げて、この間取図からどんなことが読み取れるのか、ご説明します。
1. 玄関
玄関と、それに対する部屋の向きが確認できます。部屋の奥まで見通せてしまう造りは、防犯上心配なこともあります。また、「SB」というのはシューズボックス、つまり靴箱です。
その他にも、「MB」はメーターボックスでガスや電気のメーターが入っている場所、「PS」はパイプスペースでケーブルや配管が設置されている場所などが示されていることがあります。間取図では部屋や収納のように見えることもありますが、ここは専有スペースではありません。
2. キッチン
シンクの広さ、調理台の有無、コンロの口数、冷蔵庫置き場、収納などがわかります。ここでは冷蔵庫置き場や収納がわからないので、下見のときに確認する必要があります。
3. 浴室
バス・トイレ別か3点ユニットバス(「UB」と表記されることもあります)、洗面台の位置、脱衣所の有無などが確認できます。
4. トイレ
洋式か和式、収納の有無など確認します。楕円の真ん中に線を引いた記号であれば、和式トイレです。
5. 押入
和室では押入、洋室ではクローゼットということが多く、大きさは半間から一間程度というのが一般的です。クローゼットは「CL」と表記されることもあります。
6. 部屋
洋室6畳となっています。和室の場合は「和6」といった形で表記されます。最近は以前よりも小さいサイズの畳があったり、かつての「一畳」という単位を使用していなかったりするため、「6畳」と書かれていても、実際には大きさが異なることがあります。下見の際に確認が必要です。また、畳、じゅうたん、フローリングといった床の材質も記載がないこともあります。
また、間取図からドアが内開きになっていることがわかります。ドアの開く方向には家具が置けないなど、スペースが自由に使いにくいこともありますので、注意して確認します。
7. ベランダ
ベランダに洗濯機置き場があることがわかります。女性の場合、玄関前など他の人が通るような場所に洗濯機置き場があると、いたずらされることもあるので避けた方が安心です。
8. 方位
ほぼ南向きですが、周辺に高い建物などがあると、日当たりがさえぎられることがあります。下見の際に確認しましょう。
さて、次回は、「部屋の下見に行ってみよう」として、下見をするときの注意点や持ち物などをお届けします。どうぞ、お楽しみに。
- 一人暮らしアドバイザー&ライター。暮らしをテーマとしたコラムニスト。河野真希
- 2001年2月に、一人暮らし情報サイト『えんじょい ひとりぐらし』をオープン(http://singlelife.her.jp/)。
一人暮らしをする人、したい人が集い、生活の知恵などの情報交換を図る人気サイトになる。料理やインテリアなど、部屋まわりのことにとどまらず、マネーや物件探しまで、きめ細かくライフスタイルを提案。等身大のテーマが共感を得ている。
新聞、雑誌、WEBなど、各種メディアで連載、取材を多数受けている。