敷金返還トラブルに巻き込まれたら...

2009年12月28日 (月)

091227.jpg一人暮らしを始め、部屋を借りることになったら、敷金返還の問題は決して他人事ではありません。

例えば、家賃7万円の部屋を借りるとき、で敷金が2ヶ月分なら14万円。これは多くの人にとって、決して少ない額ではいでしょう。これが戻ってない、ごくわずかしか戻ってこない、さらには余計に請求されたとなったら、なんとしてでも取り戻したいと考えるもの。さらに悪い場合は、預けていた敷金だけでは原状回復に足りなかったため、その分の費用を請求されてしまうケースもあります。

不動産会社や大家さんにかけあっても、お金は一向に戻ってくる気配がない。さて、こんなとき、どうしたらいいのでしょうか。


● まずは内容証明郵便を送る

何度話し合っても埒が明かない場合、話し合った日時、対応者、その内容、内容に対する返答の期日を記載した内容証明郵便を不動産会社または貸し主に送りましょう。

内容証明郵便とは、差出人がどのような内容の手紙 をいつ発送したかを郵便局が証明してくれるもの。文章の内容と差し出された相手が証明されるため、裁判の証拠にもなります。

例えば、「敷金○万円が返還されていません。本状到達後7日以内にお支払いください」という内容証明郵便を送り、その期日内に支払も連絡もなかった場合、相手はその内容を認識しているのに対応がなされなかった、つまり、その内容を認めたという暗黙の了解がなされたことになります。

相手が受けとったかどうか、またいつ受けとったのかを確認するために、必ず配達証明付郵便で送りましょう。日本郵便「内容証明」で、差出方法や料金がわかります。

不動産会社や大家さんは古くからの慣習として悪気なく返還していない場合もあるため、内容証明が届いた時点で驚き、すぐに返還してくるといったケースもあるようです。


● それでもダメなら、次は訴訟に...

内容証明の期日までに返答がない場合、もしくは、内容を「認めない」という連絡があった場合、訴訟を起こすことになります。少額訴訟であれば、ひとりでも手続をすることが可能で、審理もほぼ一日で終わり、すぐに判決が出ます。また、内容証明同様、訴状が届いたことで、「和解」という形で敷金を返還してくることも多いようです。

ちなみに、少額訴訟とは、請求が60万円以下の場合に限り、手続が簡略化、一回で審理を終えられる制度です。通常裁判を起こすと、弁護士を依頼するのに多額の費用がかかったり審理が何日にも及ぶなど費用、日数ともに負担が大きいものですが、少額訴訟なら準備や心構えはもちろん十分に必要とはいえ、専門家に頼らずにひとりで争うことも可能です。

ただし、このの判決に納得がいかなくとも、少額裁判は控訴をすることができません。異議申し立てはできますが、その後は通常裁判で争うことになります。また、相手が少額裁判での審理を認めなかった場合も通常裁判となります。中には、そのことをすでにわかっていて、最初から通常裁判に持ち込むことを考えて、敷金を返還しない不動産会社もあるので、注意が必要です。

もちろん通常裁判で敷金を取り戻した判例も多くあります。ただし、通常裁判となると、ひとりで進めていくには難しいケースも増えてきます。弁護士に依頼すると、請求額よりも弁護士費用の方が高額になることも考えられ、また時間もかかり、少額を請求する裁判ではメリットが出にくくなることを頭に入れておきましょう。


さて、年内の更新は今回が最後です。

来年1月からのテーマは「スムーズな引越をするために」。「いざ引越! あなたはどうやって引っ越す?」として、業者に頼むのか、自分で頑張るのかなど、引越の方法についてお届けします。第1回目の更新は1/4(月)を予定しています。どうぞ、お楽しみに。そして、みなさま、どうぞ良いお年をお迎えください。

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